そもそも人間には、動く仕組みが備わっているので、動かないと体が衰えていきます。現代の生活において動かなくてもそれなりに便利に生きていけますので、運動不足に陥っている人が多いといえます。
ここでは1週間でどのくらいの運動を行えばいいのかという目安をご紹介し、それに近づくためのポイントも同時に解説します。運動が不足している人はぜひとも参考にしてください。
運動不足により生活機能の低下が起こり得る
人間は、すでに備わっている機能を使わないと、すぐに衰えが出てきます。病気などで1週間寝たきりになるだけで、疲れやすかったり歩くスピードが遅くなったりするほどです。高齢者であればなおさら運動不足になって、生活するのに必要な動きが悪くなりやすいので、とくに気を付けてください。
歩くという動作すらしないと、多くの筋力が低下し、バランス感覚や心肺能力が落ちてきます。歩かないと体の機能が一気に衰えてきますから、衰えはじめていると思っているなら、少しでも歩くように心がけましょう。筋肉に関しては、年を重ねても動かせば動かすほど増やせますので、やはり運動することが肝心です。
身体活動量の基準を守ることを目指すべき
運動不足により、体力の低下や生活機能の低下が起こることは理解できたのではないでしょうか。そこで気になるのが、実際にどのくらい運動をすればいいのかということでしょう。身体活動量の基準が、厚生労働省で作成されています。
身体活動量の基準をきちんと守る習慣をつけていけば、運動不足に陥ることはありません。運動する習慣がついていますので、年を重ねたとしても生き生きと暮らせますし、健康が維持できるのです。
ここでいう身体活動とは、家事などの生活活動及び運動のことを指し、この活動の強度をメッツという単位で表します。たとえば通常歩行であれば3メッツ、自転車に乗るのであれば4メッツなどと決められています。
18歳から64歳までの身体活動量の基準
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動基準2013」によると、18歳から64歳までであれば、「3メッツ以上の身体活動(生活活動及び運動)を1週間に23メッツ・時」以上行うことが推奨されています。
このうち運動に限れば、「3メッツ以上の運動を1週間に4メッツ・時」行う必要があるとされています。メッツ・時というのは、メッツに活動時間をかけたもので、通常歩行(3メッツ)を1時間したのであれば3メッツ・時ですし、2時間したのであれば6メッツ・時です。
18歳から64歳までの場合は、2つの基準をクリアすることで、運動不足を改善し健康に過ごせるとしています。身体活動は生活活動と運動を組み合わせられるので、自分のライフスタイルに合わせた形で取り組むようにしてください。
身体活動にはメッツが細かく決められていますので、以下にその一例を挙げておきます。これを参照しながら、1週間の身体活動量を計算するといいでしょう。
<生活活動のメッツ例>
メッツ | 生活活動例 |
---|---|
3.0 | 通常歩行、子どもの世話、台所の手伝い、梱包 |
3.3 | カーペット掃き、掃除機、身体の動きを伴うスポーツ観戦 |
3.5 | 程々の速さでの散歩、階段を下りる、軽い荷物運び、風呂掃除、オートバイの運転 |
4.0 | 自転車に乗る、階段をゆっくり上がる、高齢者などの介護、屋根の雪おろし |
<運動のメッツ例>
メッツ | 生活活動例 |
---|---|
3.0 | ボーリング、社交ダンス、ピラティス、太極拳 |
3.5 | 軽い筋力トレーニング、カヌー、カートを使って移動するゴルフ |
3.8 | 全身を使って楽しむテレビゲーム |
4.0 | 卓球、パワーヨガ、ラジオ体操第1 |
4.5 | テニス(ダブルス)、水中歩行、ラジオ体操第2 |
5.0 | 速歩、野球、ソフトボール、サーフィン、バレエ |
6.0 | ゆっくりとしたジョギング、ウェイトトレーニング、バスケットボール、のんびり泳ぐ |
65歳以上の身体活動量の基準
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動基準2013」によると、65歳以上であれば「身体活動(生活活動及び運動)を1週間に10メッツ・時」以上行うことを推奨しています。座ったままや寝転がったままにならなければ、どんな身体活動でもいいので、とにかく活動することです。
65歳以上の高齢者になると、なんらかの活動を行うことすら億劫になったりします。しかし、動かなくなればなおさら体が衰えてきて、余計に怪我をしたり病気をしたりしますので、できることで体を動かすようにしましょう。無理をせずに自分のペースで行うことが大切です。
今よりも10分間多く体を動かすように心がけよう
今まで体を動かす習慣がなかった人が張り切って運動しようと思っても、なかなか難しいと感じるはずです。難しいと思った瞬間、体を動かすことを止めてしまうことも起こり得ます。
今まで体を動かす習慣がなかったのならば、今までよりも10分間多く体を動かすように心がけてください。普段寝転がる時間を減らして、少し身体活動に割いてみましょう。普段は車を使っているけれどもたまには自転車に乗ってみるとか、エレベーターでなく階段の上り下りをするなどでも構いません。生活の工夫によって、体を動かす機会を作ってみましょう。
週2回30分以上の運動をしよう
実際に、週2回30分以上息が上がるような運動を行うことも推奨されています。息が上がる運動というのは、一般的なスポーツでも構いませんし、ウォーキング・ジョギング・サイクリング・筋トレなどでも構いませんので、自分が十分に楽しめるものを探してみてください。
せっかく運動を行うのであれば、習慣化するようにしましょう。習慣化できれば、運動しないといけないという気持ちになるはずです。
まとめ
運動不足によって、体力の低下のみならず、生活機能の低下を招くことになります。ここで挙げた身体活動量の基準などを参考にして、活動することを心がけてください。無理をしない範囲で少しずつ増やしていくといいでしょう。
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