生活習慣病とは、私たちのライフスタイルと密接に関係する病気のこと。一般的に、日本人の三大死亡原因でもある、がん、脳血管疾患、心臓病を指します。加えて糖尿病、高血圧、脂質異常症などのメタボリックシンドロームと称される病気も、生活習慣病と密接に関係しているのです。
運動はライフスタイルの一部ですが、運動不足は、生活習慣病にどのように関係しているのでしょうか?
今回の記事では、運動と生活習慣病の関係について、ご説明します。
運動不足と生活習慣病について
まず、運動不足に起因する生活習慣病についてご説明します。
心臓病
心臓病は、主に心筋梗塞を意味します。これは心臓を取り巻き、心臓に栄養を供給している血管が詰まることで、心臓の細胞が死んでしまう状態です。喫煙、糖尿病、高血圧、脂質異常症などが危険因子として知られています。
十分な運動をしていないと、ほかの危険因子がない人でも、心臓病になる可能性があります。また、運動を十分していないことで、心臓病の危険因子である肥満や高血圧、高血中コレステロール、2型糖尿病などを発症する可能性も高くなるでしょう。
2型糖尿病
2型糖尿病は、血液中の糖分を分解できなくなることで、腎臓、血管、神経などが障害を受ける病気です。適切に対処しないと、腎不全で血液透析が必要となることや、神経や血管の障害で足が壊疽してしまうことがあります。
身体活動が十分に行われていないと、2型糖尿病を発症するリスクを高める可能性があります。身体活動は血糖、体重、血圧をコントロールするのに効果的です。いわゆる善玉コレステロールを上げ、悪玉コレステロールを下げるのに役立ちます。
また、適度な運動は、糖尿病の人にとって問題となることが多い、心臓病や神経障害のリスクを減らすのにも役立つでしょう。
がん
日本人には、胃がん、大腸がん、肺がんなどがよくみられます。定期的に運動を行うことで、膀胱がん、乳がん、結腸がん、子宮がん、食道がん、腎臓がん、肺がん、胃がんなど、多くのがんのリスクを下げられるでしょう。また、これらの効果は、体重の状態に関係なく認められることもわかっています。
生活習慣病を予防するための運動
運動不足と生活習慣病の関係は、1950年代から指摘されていますが、なかなか解決できない、現代に生きる私たちの課題ともいえるでしょう。
運動することで、生活習慣病を予防できるだけでなく、生活習慣病と診断されたとしても、悪化を防げます。したがって、いつからであっても、運動に取り組むことは重要だといえるでしょう。次に、生活習慣病を予防するために取り組める運動について、ご説明します。
有酸素運動
有酸素運動は、心臓の持久力を向上させ、さらに減量にも役立ちます。短時間で効果を上げる方法として、高強度インターバルトレーニングがあります。高強度インターバルトレーニングとは、強度の強い運動と強度の低い運動を短時間で交互に行うことです。有酸素運動と無酸素運動、両方の要素を取り入れた運動方法として知られています。
また、40万人以上の成人を対象にした研究では、毎週平均約90分間、あるいは毎日約15分間軽い運動を続けた人たちは、まったく運動をしなかった人たちに比べ、死亡率が低いこともわかりました。寿命は3年長く、あらゆる原因による死亡は14%減少し、心臓血管系の病気は19%、心筋梗塞は25%、それぞれ死亡率が減少していました。
ここでいう軽い運動は、1分に100メートル弱を歩くことです。一般的な電柱の間は30mですので、電柱と電柱の間を20秒弱で歩くくらいの速さになります。通勤や買い物に行くときに、時間と距離を測りながら少し速めに歩くなど、工夫してみるとよいでしょう。
筋力トレーニング
筋力トレーニングは、筋力と持久力を向上させ、日常生活での活動を容易にします。また、病気による筋力の低下を予防し、関節に安定性を与えます。とくにスクワットなどの下半身の筋力トレーニングが重要で、サルコベニアと呼ばれる加齢に伴う筋肉量低下にも有効です。
ストレッチ
柔軟性を高める運動は、関節の可動域を保てるようになります。関節の機能がしっかりと維持されるようになれば、安定性のある運動や移動が可能となり、転倒のリスクを減らすことに役立ちます。
運動の頻度
できれば週5日、1日30分程度の運動を積み重ねることが理想です。たとえば、ほぼ毎日30分程度の早歩きをしてみることです。また、1日の中で、時間を分割して行うこともできます。何もしないよりは、どんな運動でも構いません。
週に1時間の運動でも健康にいい影響を与えますので、時間が確保できない方は、少しでも運動する時間を増やすことが大切です。なお、しばらく運動をしていない場合は、ゆっくりとはじめて、徐々に運動量を増やしていきましょう。
まとめ
生活習慣病の予防に、運動が重要です。しかし運動が苦手な方は、ウォーキングなどをはじめても、継続することに苦痛を感じるかもしれません。
世田谷区南烏山の「PALLASSTUDIO」は、そのようなお悩みをもつ方に寄り添って対応いたします。シルクハンモックを用いたエアリアルヨガ(空中ヨガ・反重力ヨガ)は、これまで運動経験がなかった方でも負担なく続けられるフィットネスです。ぜひ生活習慣病の予防に、私たちと一緒に取り組みましょう。